日本バスケが世界大会に出場するには

リオオリンピックの世界最終予選が行われています。日本代表もセルビアで行われている大会に出場しており、これで1位になるとリオオリンピックに出場が決まるというものです。

ただしこれを突破するのはかなりの狭き門。3つの場所で最終予選が行われているのですが、どの場所も激戦必死。特にヨーロッパは強い国が最終予選まで残ってしまっているので、アジア勢にとっては非常に厳しい状況になっています。

組み合わせは恵まれた方かも

日本が入った「セルビアグループ」は比較的恵まれた方かも知れません。他のグループの方が正直言って厳しい。NBA選手をたくさん抱えるフランスやイタリアやカナダ、クロアチアやニュージーランドやトルコなんかもいる。あのドイツにいたっては最終予選にさえ残れなかったほど。ヨーロッパはレベルが高い。

サッカーのワールドカップと違って、オリンピックは出場国が少ないため、本当に競争が激しい。アジアで1、2位を争うくらいでないと出場は難しいのです。

 

予選の結果は

各エリアで3チームずつ2グループに別れ予選を行い、上位2チームが決勝トーナメントに進めます。サッカーと違って引き分けはないため、2試合のうち1勝でもできれば決勝トーナメントに出場できる。そしてトーナメントで2回勝てばオリンピックというわけでございます。

日本の1試合目はラトビアと対戦。ここには「ポルジンギス」という、NBAのニューヨークニックスでルーキーながら活躍し、新人王の有力候補にもなった選手がいるのですが、シーズン終盤にケガをしてしまい、今回の代表も辞退しています。この選手がいないとはいえ、各選手ヨーロッパの主要リーグで活躍する選手も多く、全体のレベルは高い。結果は、

48-88

でダブルスコアの大敗でした。序盤は少々競った時間はあったものの、日本のミスも多く、大差がついてしまいました。

そして続く第2戦の相手はチェコ。第1戦よりも選手たちの硬さも取れ、何度も点差を詰めたのですが結果は、

71-87

で敗戦。これでトーナメントには進出できず、リオオリンピックの出場は無くなりました。

バスケ日本男子の五輪消滅

 

 

予選2試合を見てこれからの日本代表に必要なことを勝手に分析してみる

これからの日本人選手に、「走れる大きい選手」が以前よりも多くなってきたとは思いますが、当たり前に2mを超す体格と圧倒的な身体能力を持つ選手がバンバン出てくるとは思えない。可能性があるとすれば、八村選手のように「親のどちらかが外国人」の場合だと思います。純粋な日本人だと遺伝子的に難しい。

今回の試合を見ていて、体格的に劣るのは受け入れる。その上でどこで勝っていくのかということが重要になってくると思います。わたしが思う日本人の勝ることのできそうな部分。それは、

  • 圧倒的な平面の運動量とスタミナ
  • オフェンスもディフェンスも組織力を生かした動き
  • シュート力

これです。ゲームの最初から最後までフルコートでプレスをかけ続けるディフェンスにより、トランジションの展開を速くする事。「攻められる前に守り、守られる前に攻める」ことで高さのハンデをなくす。そしてそれを可能にする日本人特有の組織力の高さを徹底的に磨く。最後にこれは今回の試合を見ていて一番思った事ですが、シュートの精度をかぎりなく上げること。ヨーロッパの選手は「背が高くてシュートが上手い」んです。それでアメリカやアフリカの身体能力に対抗している。じゃあ高さのない日本人はどうするか。ヨーロッパ人よりシュートが上手くなる事しか解決策はないのではないかと思います。1番から5番までの選手が全員シューターでもあり。そして全員ガンガン走れるチームでないと、アジアでも世界でも勝てないと思う。ぜひこれからの若い世代の選手には、そういうトレーニングをたくさん積んでほしい。そこに拓ける可能性があるから。

アジアでは上位の女子日本代表も、世界で勝つためのポイントにアウトサイドシュートをあげてますよね。勝てるポイントであるそこだけは負けちゃダメだってことです。

 

サッカーだって以前はそんなに強くなかった

サッカーが「アジアで勝つのが当たり前」みたいな風潮になったのはJリーグが発足して数年経ってから。それまでは韓国にもなかなか勝てなかったし、ワールドカップの初出場だってJリーグができた年(1993年)から5年後の1998年。

バスケもようやく今年からリーグが統一し、プロ化に動いた。サッカーと同じ道を辿っていくならば、後5年後にはオリンピックに出られるくらいまでレベルが上がり、「アジアで勝つのは当然」というレベルになるのでは?いやそうなってほしい。

そしてサッカーで言うところの三浦カズ選手や中田英選手、本田選手や香川選手のようにヨーロッパの主要リーグや本場アメリカのNBAで活躍できる選手が増え、日本代表の選手も「海外組」なんて表現されるようになってほしいですね。

 

この記事を書いた人

石川 マサキ
ヘアデザインやWEBデザイン、DTPデザインや動画編集などを行うマルチデザイナー。アップル製品と車とハワイをこよなく愛する40代プチオヤジ。
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