営業時間前後の会社の強制で行う会議・練習を全てやめました

これまでの美容業界ではタイトルのような営業時間外のミーティングや勉強会などが当たり前に行われています。弊社サロンも例外ではなく、皆が集まって行う会議は営業時間前の早朝または営業時間終了後の夜、当然「手当」のようなものは発生しません。本来これも支払えば特に問題でもないのでしょうが、なかなかそこの部分に経費をかけることも難しい。そこで今月から、会社主体の全ての営業時間外の活動をやめることにしました。

美容業界では当たり前

この営業時間外の扱いについては、これまで「当たり前」でした。営業時間中にスタッフ全員で集まって会議なんて行えない。コンビニだっていくら暇だからってみんな集まって会議をしているところなんて見たことない。サービス業ではある意味その業種でも当たり前なのかもしれません。でもサービス業だとしても完全に組織化しているところは、営業時間内に行っているか、もしくは時間外手当をだしているか。それを美容業界ではおそらく行っていない。少なくともわたしの知る限りでは。(もしあったら教えてください)

わたしは同じ美容業界でも、美容専門学校という一般企業に近い業種に従事していたこともありますが、勤務時間以外の強制的な出勤はほとんどありません。あっても代休などで補われるのが普通。

このような状況を踏まえると、美容業界の「当たり前」は他の業界から見れば明らかに「異常」にうつるわけです。

 

悪しきものであるならば変えたい

と書いていますが、決して完全に悪しきものだとは思っていません。営業時間は営業に集中すべきだし、会社のミーティングのためにわざわざお客様の予約を断るのもおかしい。練習しないとアシスタントだっていつまでたってもデビューできないし、スタイリストだって向上しない。営業時間外の使い方だって考えていかなければなりません。しかしここで問題なのはそれを会社が「強制」するのかどうか。会議だから参加しなければいけない、勉強会だから必ずやらなくてはいけない、どんなに暇でも営業中は営業だけをやれ、言い出したらキリがないですが、これらを全て「会社の命令」としてやるのはどうかということです。

勤務時間が決められているのであれば、できるだけそれを守っていくべきなのではないかというのがわたしの考え。時間外手当を出してでもやるのであればいいと思うのですが、そこまでの経費は正直出せない。だからやらない。その結論に至りました。

 

会議や勉強会はいつやるの?

これはわたしの取り組み方に問題があるのかもしれませんが、強制的に行う会議ではほとんど「伝達会議」になってしまうことが多いです。何か意見を求めても発言するのは決まったスタッフばかり。後日個人的に話してみると、発言しないスタッフからすごくいい意見や本音を聞けたりする。ただの伝達であればLINEのグループトークで十分なわけです。発信した瞬間に議事録になるし、伝え漏れはなくなります。確認漏れはあるかもしれませんが、それは個人次第。なので会議は営業中に手の空いているスタッフを呼んで、ピンポイントで話をする方が効率がいい。

勉強会も同じで、今のところ一週間全てマックスで予約が入っていることはほぼありません。どこかで誰かが暇な時間が必ずある。その時間を利用して、時間を決めて勉強の時間にすればいい。その勉強の時間がいづれお店のためになるのであればそれも仕事のうちです。昔は自分の時間が全くないほど練習しているストイックなアシスタントが崇められていましたが、それを強制してやらせるのでは意味がないと思うのです。自分の意思でやるのであれば別です。そこはお店の設備を解放して自由にやれるようにします。

 

甘いのかもしれない。でもムダなことは極力減らしていきたい。

できることであればムダなことは極力減らしていきたいと考えています。正規の就業時間内でできることであればその中で全て完結させたい。スタッフたちが自分の時間をもっと自由に使ってもらいたい。会社に「無益」に縛られる時間を少なくしたい。

その代わりに就業時間中は集中して仕事をしてもらいたい。そこが本音です。暇な時間を有効活用せずダラダラと過ごし、本来やらなくていい時間を犠牲にする。それでは会社もスタッフもお互いムダが多すぎます。

昔の美容師さんたちに言わせると甘いのかもしれません。実際にわたしもそう経験してきたし、今でもそうやってるサロンは多いはず。「営業時間は営業のための時間。勉強や会議は営業時間外にやるべき」という意見もこれまでは当たり前だったし、わたしもそう思っていました。

しかしそうは思わない人も増えてきたことも事実ですし、「そうじゃなくてもよくね??」とわたし自身思い始めたのも事実。

これにより少しでもスタッフの心身がいい意味でラクになり、本来やるべきことにもっと力を注ぐことができるようになればいいと思っています。

これから先もサロンマネージャーとして、業界の「常識」にとらわれず、「働きたくなる」労働環境作りに励んでいきたいと思います。

この記事を書いた人

石川 マサキ
ヘアデザインやWEBデザイン、DTPデザインや動画編集などを行うマルチデザイナー。アップル製品と車とハワイをこよなく愛する40代プチオヤジ。
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